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体外衝撃波治療

体外衝撃波治療機器についてのご案内


✤体外衝撃波とは?
衝撃波治療は従来、泌尿器科領域の尿路結石で実用化されていますが、結石破砕の10%程度のエネルギーで、整形外科疾患に応用された整形外科分野では新しい治療法です。
主に足底腱膜炎や腱付着部炎など、6ヶ月以上も症状が改善しない難治性の痛みに効果を発揮します。

✤対象となる疾患
日本国内では、難治性の足底腱膜炎(足底の痛み)に有効な治療として、保険が
適用されています。
【足 部】足底腱膜炎・アキレス腱炎・アキレス腱付着部炎
【 膝 】膝蓋腱炎
【 肩 】石灰沈着性腱板炎・腱板炎
【 肘 】上腕骨外側上顆炎・内側上顆炎
【骨 折】疲労骨折・偽関節
【その他】早期の離断性骨軟骨炎・早期の骨壊死

✤治療の特徴
・1回の治療時間は約10~15分です。
 一定期間をおき、複数回の照射を行います。
・治療中は、ある程度の痛みを感じますが自制内の範囲に設定します。

✤治療の流れ
1)セッティング
 照射部位により、座位または臥位にて実施します。
2)ターゲット選択
 圧痛点、または超音波エコーで照射部位を特定します。
3)操作
 低レベルの照射から開始し、反応を見ながら徐々に出力を上げます。
 目的とするショット数(音波の合計発射数)に達したら終了します。
4)治療回数
 症状によって照射回数が異なる場合があります。
 通常は1週間に1回の照射を合計4回行って終了となります。

✤衝撃波についてのご質問と回答

Q1.衝撃波とは何ですか?
衝撃波とは高出力の音波です。医療の領域では、衝撃波は1980年代から腎結石
を破砕する際に使用されてきました。
現代の疼痛治療においては、結石破砕装置の約10分の1の出力が使用されています。衝撃波は痛みの部位に照射され、そこに治療効果を生じさせます。

Q2.治療に痛みは伴いますか?
治療中は痛みを伴います。我慢できる範囲で出力を上げていきます。低レベルでの照射に耐えられない方は、途中で治療を中断する場合があります。

Q3.治療回数は何回ですか?
一般的に2~4回の治療回数で治療効果が確認されています。当院では週に1回
の照射を4回実施するケースが多いです。

Q4.治療効果はどのくらいですか?
体外衝撃波による治療は、完全なる除痛を保証するものではありません。
また患者様により治療効果や治療期間が異なります。平均的治療効果は、60%~
80%と報告されています。

Q5.考えられる有害事象は何ですか?
以下の有害事象が考えられます。
◆腫脹、発赤、血腫
◆点状出血
◆疼痛
◆コルチゾン治療を受けた部位での皮膚損傷
※米国の治療データでは、有害事象に関しては、治療時の痛み・不快感、治療後
 の痛み・腫脹など既知の有害作用が観察されたのみで、皮膚発赤、照射皮膚面
 の痣(あざ)形成、血腫、点状出血、瘢痕形成など重篤な副作用はありません
 でした。