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池田啓一医師

13.上肢機能と下肢機能について

人間の体には多くの骨があり、骨と骨が向かい合って関節という動くところを作っています。その関節を固定する靱帯というバンドがあり、その周囲にはその関節を動かすための筋肉があります。その筋肉を動かすのが神経であり、脳や脊髄といった神経のかたまりから指令が出て筋肉が動き人間は動けるのです。ある意味すべてがつながっているのです。私たちが治療を行う中で「股関節の手術を行ったら手が動かしやすくなった、握りしめていた指が開くようになった」「腕の手術を行ったら足がスムーズに出やすくなった」「肩の手術を行ったら振り返りやすくなった」「悪いほうの腕の手術を行ったらいいほうの腕が使いやすくなった」など手術を行った場所とは違うところにいい影響を見ること、感じることがよくあります。前述したように人間の体はつながっており、腕と足はバランスを取りながら動いていたりします。ハイハイをしたり歩いたりするとき、左右の腕と足は交互に出ます。片方の腕が異常に緊張しているよりも少しでも緊張が軽くなったほうが足の出も良くなることはある程度納得のいくところです。